例えこの手が汚濁にまみれようとも……!
「シンデュアリティ」のプラモデル「HG ギルボウ」を全塗装し、完成いたしました。当記事では「スポンジ塗装」のやり方と使った道具の紹介。さらに塗装で使った色の紹介。背面ハッチのジョイントパーツの修復。そして完成品の紹介を致します。
背面ハッチのジョイントパーツの修復は、これから組み立てる場合、どこに注意し、対策した方がいいかご紹介。(修復しなくて済むならそれに越したことはナイ)
それではいってみましょう!
HG ギルボウの製作の方針
- スポンジで塗る
- 細かい部分は筆で塗る
- 絵の具はターナー色彩のアクリルガッシュ
- 下地と仕上げはターナー色彩のU-35 ACRYLICS
- カラーリングは設定を参考に
以上を方針として定めて製作スタート!前作の「HG デイジーオーガ アルター」と並べることも想定して製作を始めました。
スポンジ塗装で使った道具
スポンジ塗装で使用した道具は以下の3つ。
- 100均のネットスポンジ(中身のスポンジのみ使います)
- ハサミ
- 塗装棒
使用したスポンジは100均のセリアで購入した「キッチン用のネットスポンジ」で、スポンジを覆っているネットはカットして、中身のスポンジのみ使います。
スポンジのカットにはハサミを使いました。(最初はカッターで切ろうとしましたが、スポンジが逃げてしまいカットがしづらいので、ハサミがオススメです。)
そのまま手で持ち塗装するのもアリですが手が汚れます。そこで活用したのは塗装棒。塗装棒でスポンジを挟み「持ち手」と致しました。
スポンジ塗装の特性
特性としては以下の3点が挙げられます。
- スポンジの気泡によって「味」のある仕上がりになる
- 広い面積を塗りやすい
- 凹みに届きにくい
スポンジには気泡があるので、筆とは異なるテクスチャ感……「味」のある仕上がりが得られます。
スポンジの大きさに左右されますが、広い面積を大雑把にサクサクと塗るのに適しています。
凹みには届きにくいので、下地の色を残して塗装することも可能です。
HG ギルボウで使った絵の具
HG ギルボウの塗装ではターナー色彩株式会社の「アクリルガッシュ」を基本として、一部には同社の「U-35 ACRYLICS」で塗装を行いました。
広い面積の塗装ではスポンジで塗装し、細かい部分では筆で塗装。シールは最大限に活用する方針で進めました。
- ホワイト(アクリルガッシュ)
色名(Color name) | 比率(ratio) |
ホワイト(White) | 100% |
- グレー(アクリルガッシュ)
色名(Color name) | 比率(ratio) |
ニュートラルグレー5(neutral gray 5) | 100% |
- シルバー(アクリルガッシュ)
色名(Color name) | 比率(ratio) |
シルバー(silver) | 100% |
- グリーン(U-35 ACRYLICS)
色名(Color name) | 比率(ratio) |
フタロ グリーン (ブルー シェード)(PHTHALO GREEN (BLUE SHADE)) | 50% |
ロー アンバー(RAW UMBER) | 50% |
- ダークグレー(U-35 ACRYLICS)
色名(Color name) | 比率(ratio) |
グラファイトグレー(GRAPHITE GRAY) | 100% |
レッドを発色させるための小技
例外もありますが、暗い色からレッドをハッキリと発色させるのは難しい。なので、レッドを塗る前にゴールドを塗って発色を高めました。
「HG ギルボウ」のミサイルポッドのパーツです。全体的にブラックを塗装しており、このままレッドを塗っても発色させることは難しい。ということでターナー色彩株式会社のアクリルガッシュより、「ゴールドライト」を塗りました。
続いてターナー色彩株式会社のアクリル絵の具「U-35 ACRYLICS」より、「ナフソールレッドライト」。ピュアな赤、という印象を感じる色で、お気に入り。お気に入りなのですが透明性は半透明ということもありブラックからの発色は厳しいですが……。
ゴールドライトに1~2回。ナフソールレッドライトに1~2回。塗り残しに加筆などは行いましたが、基本的に「それぞれ」一度塗りでこのような発色になりました。
背面ハッチのジョイントパーツの修復
塗装を終えて、意気揚々と組み立てていたら「ポキリ」。はい、やってしまいました。折ってしまったのは背面ハッチのジョイントパーツ。塗膜でギチギチになった状態で無理に組み立てようと思ったのが運の尽き。
修復の手順としては、
- 断面を軽く削る
- 周囲の塗膜をヤスリで落とす
- スチロール系接着剤で接着
- 1日(24時間ほど)放置
- 側面や曲面など、「干渉する」場所を削り込み
- 下地を塗って
- ホワイトを塗って
- 仕上げを塗りましたァ!
……メッチャ大変でした。
そもそも壊さないために気を付けるところ
やってしまったものはしょうがないですが、「そもそも壊さない」ためには。「絶対に壊れない」ということはありませんが、「壊れにくく」するための気を付けるポイント。対策を紹介します。
プラモデルのパーツは「そのまま組み立てた状態」でちょうどいいように設計されていることが多い。つまり、塗装など厚みが増す作業をした場合は、「その分をあらかじめ削る」ことで対策ができます。
今回の背面ハッチのジョイントパーツの場合、横から見た場合は前端終端の曲面を削ると「余裕」が生まれます。
続いて上から見た場合、側面を削ると動かしたときの干渉が抑えられて、「パーツへの負荷」が減ります。
削りすぎるとパーツの合いが「緩く」なり、外れやすくなるのが悩みどころではありますが、そのまま塗装をすると「キツク」なり、「負荷」がかかり「ポキリ」というのが今回の結果。
今回のように「可動」するパーツを塗装する場合は、「干渉」する部分を見定め、あらかじめ「削る」ことで「負荷」を抑えられる場合があります。
HG ギルボウの完成!
シンデュアリティのプラモデル「HG ギルボウ」の完成です!黒仮面ことマハト・エーヴィヒカルトと、メイガスの「シュネー」の駆るクレイドルコフィン。「純白のコフィン」とも呼ばれるコフィンですな。
最初に方針を定めて製作を開始。まぁそれでも、詰めが甘かったですが……。決めてから進めた方が作業に専念できてヨシですね。
広い面積の塗装ではスポンジで塗装を行いました。独特の味わいが楽しい技法です。